さかつれづれ

さかりょうの雑記帳です。

革の表情

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さかりょうです。

「本革」と認識した初めての持ち物は、ランドセルです。

今思えば贅沢なんですけど、経年でシワが入るし、重ためだし、下の妹弟が使っているクラリーノランドセルが綺麗で軽そうでうらやましかったな(^^;;

次は高校時代の学生鞄・制靴・腕時計。

学生鞄と制靴は学校指定、腕時計は合格祝いだったか入学祝いだったか。

ちょっと大人になった感じで嬉しかったです。

どれも使っていくうちに、稼働部分にシワが入るのですが、本革だからそうだよねと。

記憶をたぐり寄せても、鞄や靴に血筋やトラ、バラ傷は無かったと思います。

加工されてたんでしょうね。


※補足

鞄も靴も合成皮革だったのでは?と突っ込まれそうですが、本革でした。

保護者たちから「合成皮革の指定品を!」と要望があり、途中から本革と合皮を選べるようになりました。

私は入学時に購入した鞄と靴を3年間使いました。


社会人になってから、ときどき本革の製品を購入することがありましたが、やはり綺麗でした。自然なシボはあったかもしれませんが、それは加工だと思っていたのかも。

なので、本革製品に血筋やトラ、バラ傷があるなんて知らなかったのです。

購入時は綺麗で、使っていくうちにシワや傷が付いていくもの......という認識でした。


PLOTTERを知り、製品ごとに革の表情が違うことを知ります。

それを愛でる人もいれば、好まない人がいることも知りました。

残念なことに、最寄りの文具店ではPLOTTERを扱っていないので、実物を目にすることができません。

周囲にPLOTTERのレザーバインダーを使っている人もいません。

なので「ふーん、そうなんだ」と思っただけでした。


ひょんなことから、PLOTTERのプエブロM5スクエアを購入する機会を得たのですが。

私は心配しました。

今まで使っていた革製品に見られなかった血筋やトラ、バラ傷がどの程度あるんだろう?

私はそれらを愛でることができるだろうか?

綺麗じゃないから嫌だ、って思ってしまったらどうしよう?


届いてドキドキの開封。

それは、私がこれまでに使った革製品のように均一に綺麗ではありませんでした。

工業製品ではない、と実感しました。

細かい模様のようなもの、シワと凹み、傷などなど。


私は畜産関連の会社で働いたことがあります。

防疫上の理由で牛や豚たちに会うことはありませんでしたが、同僚から話を聞いたり、業務上の報告書類を読んだりすることで、牛や豚たちに親しみを覚えていました。

届いたレザーバインダーに触れて、あのときの牛や豚たちのように生きていたんだな、大切に使おうとしみじみ思いました。

今でもなでるたびにちょっと泣きたくなるのです。